「宮廷の小花」シリーズの新色をご紹介します。
19世紀のマイセンに偉大な足跡を遺した造形家、ロイテリッツが創作した「宮廷の小花」。
このシリーズの魅力は、バロック、ロココ、ビーダーマイヤーなど、
さまざまな美術様式が渾然一体となったデザインにあります。
バロック様式を思わせる豪華なフォームと、可憐なビーダーマイヤー様式の小花柄の絶妙な調和、
さらに金彩を施した華やかな「宮廷の小花」は、当時、新たに富を獲得したブルジョワ層の人気を博しました。
またこのフォームはオリジナルの原型に付された認識番号から「Bフォーム」とも呼ばれ、
今日までマイセンならではのデザインとして愛好されています。
この伝統的な「宮廷の小花」に新色が登場するのは画期的なことです。
爽やかなアプリコットとターコイズの2色が、歴史あるフォームを新たに彩ります。
*既存のカラー
*制作風景
エルンスト・アウグスト・ロイテリッツ
Ernst August Leuteritz
19世紀の革新的指導者。
1849年から1886年までの37年間にわたり、
マイセン磁器製作所の造形部門の責任者を務めました。
マイセンの古典的なフォームに注目し、さまざまな時代様式を組みあわせて、
新たなスタイルを生み出しました。
彼はロココ様式の復興と共に製作所のアーカイブをも甦らせました。
マイセンの古文書資料館には実に320の原型がロイテリッツの名前とともに記録されています。
製作所が再び世界的な名声を得る契機となった1855年のパリ万博をはじめ、
数々の万国博覧会への参加も彼の主導で行われました。
MEISSEN マイセン:プラーク「アマゾン」シリーズのご紹介
マイセン、プラーク「アマゾン」シリーズをご紹介します。
マイセンが環境保護に目を向けた作品、プラーク「アマゾン」シリーズをご紹介します。
アマゾンの熱帯雨林に飛び交う鳥たちがテーマです。
ブラジル北西部からコロンビア、ペルーなどの南米の国々は、数え切れない動植物の楽園です。
しかしその生物の多くが、今までになく生存の危機にさらされている地でもあります。
そうした動植物に思いを馳せ、色彩豊かな連作のプラーク「アマゾン」を創作しました。
自然観察や図鑑などを基に習作を重ね、臨場感あふれる作品に仕上がりました。
MEISSENメモ(106):「春」をテーマにしたプラークのご紹介
「春」をテーマにしたプラークをご紹介します。
「春」や「春の花」をテーマにした美しいプラークをご紹介します。
プラークの歴史は古く、絵付の可能性を求めた熟練の絵付師が食器の絵付と並び、1753年に「磁板の上に絵を描く」ことを始めました。
マイセン磁器の生みの親、アウグスト強王の息子、アウグスト3世が磁器よりも絵画の収集に熱中した影響も大きくありました。
イタリア、フランス、オランダの名画の模写からは、絵付師たちの並々ならぬ手腕をみてとることができます。
この「絵画的絵付」が後に「プラーク」(陶板画)となって、マイセンの大きなジャンルに発展しました。