「マイセン リーガロイヤルショップ」では、2019年の世界限定作品や限定エディションなど貴重な作品をご紹介しています。
いずれもコレクター垂涎のアイテムとされる逸品です。
「世界限定作品」とは、毎年技術の粋を集めた復刻作品や現代作品を
世界限定で発表している逸品です。
作品には、Limited Master Works の「LM」とシリアルナンバーが
入れられています。
また昨年から始められたシリーズの「限定エディション」とは、
「世界限定作品」に較べ、お求めいただきやすい内容で
作品の底面には「Limited Edition」の「LE」と
シリアルナンバーが入れられています。
マイセン リーガロイヤルショップ
大阪市北区中之島5-3-68 リーガロイヤルホテル1階
TEL/06-6449-0663
営業時間/10:00~19:00
定休日/毎月第3水曜日
https://www.meissen-jp.com/shoplist/
デジュネ「様式的に描かれたベリーの実」-世界限定15点-
18世紀の古典的なフォームに、絵付部門の責任者であるホルガ―・シルが愛らしいベリーの実を描きました。
白磁に映える紺色の地色が、古典的なフォームに生き生きとした現代の息遣いを与えています。
カップやソーサーからトレーまで、すべて「永遠」を意味する八角形でまとめられた、芸術的な作品です。
(品番:248484/C5328、幅:約41.5cm)
卵型ボックス「楽を奏でる妖精」-世界限定25点-
1850年頃に生まれた愛らしい脚付の卵型ボックスに、横笛を吹く妖精を描いた作品。
珍しい黒の地色に白い顔料を薄く塗り重ね、草花や妖精の羽を繊細に描き分けました。
リモージュ絵付と呼ばれるこの絵付には高い技術が必要とされ、マイセンでもごく数人の絵付師にしか行うことができません。
本作品は、フランスで生まれたこの技法がマイセンで花開き現代にまで受け継がれていることをよく物語っています。
(品番:52774/27A184、高さ:約16cm)
花瓶「メタモルフォーシス」(変容)-世界限定25点-
魚の口の形をした花瓶の面を生かしてヴィクトリア・シュミットが描いたのは魚から姿を変えて天へ昇ろうとするドラゴン。
染付の青と、ドラゴンの朱色が空と海の対比を示しています。新しいフォームと古典的なモチーフが緊張感を生み出しました。
(品番:50264/59A284、高さ:46cm)
スノーボール装飾花瓶「ドレスデン-カナレットの光景」-世界限定15点-
1739年に生まれた「スノーボール装飾」は、アウグスト強王の息子、アウグストⅢ世が、
「王妃に枯れない花を贈りたい」と願って作らせたマイセン伝統の装飾です。
白い「ガマズミ」の花を全面に施したその豪華さは「究極のロココ」と称されます。
そこにイタリア生まれのカナレット(1697-1768)がドレスデンを描いた名画を再現しました。
カナレットの名画は今もツヴィンガー宮殿絵画館(ドレスデン)に収蔵されています。
(品番:82M09/28A884、高さ:約30cm)
飾皿「鶴」-世界限定50点-
1890年頃に生まれたメッシュプレートのフォームに羽ばたく鶴を描きました。
レリーフで表現された白鳥がたゆたう湖の上を鶴が飛ぶイメージ。大胆な構図と白磁を生かした絵付が特徴的です。
(品番:54M67/61A174、径:約25.5cm)
花瓶「鶴」-各世界限定50点-
暖炉用装飾花瓶として18世紀の昔からヨーロッパの宮殿を飾ってきたマイセンの蓋付花瓶を天空に見立て、
優雅に舞う鶴を描きました。従来のマイセンの絵付にはない、白磁との大胆な対比が目を引く意欲的な作品です。
(小/品番:51081/61A174、高さ:約23cm、中/品番:51082/61A174、高さ:約24.5cm)
人形「パゴダ」
原型は1740年、偉大な造形家、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーやアーティスト、ヨハン・フリードリッヒ・エベラインによって作られました。
本来パゴダとは仏塔の事ですが、シノワズリーがもてはやされた18世紀中頃頃のヨーロッパにおいては、
東洋を象徴する建築物と考えられていました。
またこの人形も、典型的な東洋人のイメージを表現していたために「パゴダ」の名称がつけられたとされています。
パゴダの衣装には、天才的な絵付師、ヨハン・グレゴリウス・ヘロルトによる「インドの花」文様が描かれ、
人目をひく外見にさらに華やかさを加えています。
(左・男/品番:67829/900380、高さ:約18㎝、右・女/品番:67835/900380、高さ:約18.5㎝)
MEISSENメモ(74):絵付「シノワズリー」のご紹介
磁器絵付用の顔料(絵具)を開発した天才的な絵付師、ヨハン・グレゴリウス・ヘロルトが確立した
絵付「シノワズリー」をご紹介します。
当時のヨーロッパ人にとって、どこにあるかもわからない
神秘的な世界であった中国の生活を描いたのが
「シノワズリー」です。
ヘロルトは17世紀後半に流行していた
旅行文学の銅板画による挿し絵を参考に、
自分たちとは反対の理想化した非現実的象徴として
描いています。
またヘロルトは1724~25年に、「ヘロルト・シノワズリー」の
何千という個々の場面を描いた細密画のスケッチブックを
完成させました。
そのオリジナルは今日ではライプツィヒの工芸博物館に
保管されていますが、マイセンはそれらを複写したものを保管し、
それを手本に描いています。
細密画の分野ではかなりの高度な技術を要するため、
マイセンのマイスターの中でも数人しか
描くことができません。
熟練された技術によってのみ描くことのできる細密画は、わずか3cmに満たないほどの人物像も非常に繊細に描かれています。
「シノワズリー」はヨーロッパ人にとって、ヘロルトが磁器絵画の中に実現させたこの世の幸福のユートピアであり、
現在でも私たちに当時の夢や華やかさと落ち着きを与えてくれる絵付だといえます。
なお、マイセンでは中国人を描いたものを「シノワズリー」と呼び、東洋調の動・植物を描いたものを「インド文様」としています。
「マイセン リーガロイヤルショップ」からのお知らせ⑦
「マイセン リーガロイヤルショップ」では、皆さまに人気の「マイセンのバラ」を特集しています。
「マイセンのバラ」はマイセンの花絵付を代表する絵柄のひとつで、ビーダーマイヤー様式(1815-1848 )の時代に誕生しました。
ビーダーマイヤー様式は家庭の平和を希求するもので、バラはそのシンボルとなりました。バラの花言葉「愛情」が示すように、
バラには人々の心を癒し慰める特別な力があるようです。ドイツでも庭に咲く花として、また贈物の花としても愛されています。
ちなみにピンクのバラの「ピンク色」の顔料は茶色をしています。
この美しいピンク色は焼成することによって、はじめてその姿を現します。絵付師たちは焼成後の色合いを頭に描きながら、
茶色の顔料を含んだ絵筆を運びます。「マイセンのバラ」は、長い経験を持つ熟練職人によってのみ描かれています。
*「顔料」について
顔料とは磁器絵付用の絵具のことで、染付、上絵付、耐火性、水溶性などに大別されています。
化学者であり絵付師のヨハン・グレゴリウス・ヘロルトが顔料を開発していた時代から、
マイセン磁器製作所内の実験室で調合・精製され、その製法は極秘中の極秘とされています。
この実験室には、マイセンの職員でさえ、立ち入りを厳しく制限されている程です。
ヨハン・グレゴリウス・ヘロルト(Johann Gregorius Höroldt)
1696-1775年。チューリンゲン生まれ。絵付師であり、化学者。
マイセン磁器製作所では、
1720年から56年までと、1763年から65年まで活動しました。
マイセンに入った時は弱冠24歳でしたが、
優秀な化学者で、金属酸化物を主成分とする数え切れない程の
多くの顔料を調合し完成させました。
マイセンの顔料は今日でもヘロルトの書き残したものをもとに
調合されています。
また絵付師としても素晴らしい腕も示し、
「シノワズリー」の世界を作り上げ、
港湾画や風景画、花絵付にも偉大な足跡を残しました。
またショップでは、「マイセンのバラ」に合わせて新作の花瓶「バタフライ」もご紹介していますので、この機会にぜひご覧ください。
大阪市北区中之島5-3-68 リーガロイヤルホテル1階
TEL/06-6449-0663
営業時間/10:00~19:00
定休日/毎月第3水曜日
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