MEISSEN 2016年世界限定作品:ボックス「スノーボールレリーフ」
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2016年世界限定作品の中から、ボックス「スノーボールレリーフ」をご紹介します。
ボックス「スノーボールレリーフ」*世界限定75点
星のように白い小さな花が重なり合っています。磁器でできているのに、その花に触れ、香りを嗅ぐことができるかのような錯覚を覚えるほどです。フォームとレリーフ、そして絵付が素晴らしく自然な一体感を見せています。そのルーツはヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(1706~1775)まで遡ります。ケンドラーの創作によって、マイセンは真の意味での最盛期を迎えました。伝説的なこの磁器芸術家は、人形に、当時未知の分野であった自然さをもたらす術を心得ていただけではありません。彼は器や日用品も偉大な芸術作品として作り上げました。有名な「スノーボール装飾」は、ケンドラーが1739年にアウグストⅢ世の妃、マリア・ヨゼファに贈ったサーヴィスセットにつけられました。数えきれないほどの立体的な白い花がさまざまな部分を飾っていました。マイセンで長い伝統をもつ「スノーボール」。今回は、この限定作品のためにあらたな解釈で作られています。一部は、その白いガクがフォームに溶け込み、一部は不規則に重なり合っています。繊細な色づかいによって、立体的な自然さが強調されています。この小さな芸術作品は、香りさえしませんが、その花が枯れることはありません。商品番号:82386/238784、高さ:7cm