MEISSENメモ(15):「カーニヴァル」をテーマにした作品のご紹介
「カーニヴァル」をテーマにしたマイセンの作品をご紹介します。
2月。ドイツも1年で最も寒い季節を迎えます。鉛色の雲が重くたれこめ、光の少ない毎日が続きます。そんな中でキリスト教の四旬節(復活祭の46日前)の前に行なわれるカーニヴァル(謝肉祭)は、いくつかの都市において欠かすことのできない年中行事となっています。ドイツで特に有名なのはケルンのカーニヴァルですが、マイセンの人々が憧れを持っているものとしてヴェニスのカーニヴァルが挙げられます。
手びねり人形(商品番号60665/60676/6P)の手頃なものから、アーティストによる絵画的プラーク(商品番号9M221/935222)まで、折にふれて取り上げられるこのテーマは、「非日常的なもの」への、マイセンの憧れを示すものです。
商品番号60665/60676/6P
手びねり人形「マスケラーデ6体セット」
「マスケラーデ」とは仮面をかぶり、仮装して楽しむ人々を意味します。現代マイセンに数え切れない程多くのユニークな彫像を創り上げたアーティスト、ペーター・シュトラングはヴェニスのカーニヴァルに魅せられ、数多くの作品を発表しました。仮面によって人は自分を隠すのではなく、もしかすると本当の自分を出すのかもしれません。いずれが本当でいずれが仮の姿なのかわからない常ならぬ「時」がシュトラングを引きつけました。型だけでなく手びねりの部分も加わり、人形たちの表情は益々
豊かになっていきます。「生きる喜びの表現」を目指したシュトラングならではの作品です。
*左から、ブラウン、グリーン、格子、イエロー、ハート、レッド サイズ:高さ約6~12cm
商品番号9M221/935222
プラーク「ヴェニスのカーニヴァル」
現代マイセンの偉大なアーティスト、ハインツ・ヴェルナー教授がデザインした作品。ヴェルナー教授は、1943年にマイセン製作所にはいり、早くから動物や鳥の絵付で頭角をあらわし、すでに1953年には装飾家として認められています。1959年から1962年までは、製作所の活動と平行して、ドレスデン造型大学で学びました。1959年に「芸術の発展をめざすグループ」の設立メンバーとなり、多くの全く新しい作品や、陶板画など磁器芸術に新境地をひらきました。現代マイセンの代表作となったヴェルナー教授の作品は枚挙にいとまがありません。メルヘン、幻想、自然の光と影、夢、それらを生命の充溢の中に描いていきます。
*作品に込められたヴェルナー教授の思い
「私は何度もカーニヴァルを見るためにヴェニスを訪れました。すばらしい宮殿や装飾は見事であると同時に時の歯車に委ねられています。カーニヴァルのファンタスティックな仮面と仮装が絵心を刺激します。」
サイズ:高さ75cm、幅54cm、世界限定10点