MEISSENメモ(89):愛らしい脚付の卵型ボックスのご紹介

愛らしい脚付の卵型ボックスをご紹介します。
 
18世紀から宮廷の貴婦人たちに愛好されてきた由緒あるボックス。
この愛らしい脚付の卵型ボックスは、
1850年頃に、アーティスト、エルンスト・アウグスト・ロイテリッツによって原型が作られました。
過去の芸術様式を創作の源とした彼は、この作品ではロココ様式に倣いました。
つぼみの形をした蓋のつまみや、優雅な曲線を描く猫脚が特徴的なこの卵型のボックスは、
小さいながらも完成されたフォームによって独特の存在感を醸し出しています。

エルンスト・アウグスト・
ロイテリッツ

(1818-1893)

エルンスト・アウグスト・ロイテリッツ
19世紀の革新的指導者。
1849年から1886年までの37年間にわたり、
マイセン磁器製作所の造形部門の責任者を務めました。
マイセンの古典的なフォームに注目し、さまざまな時代様式を組みあわせて、
新たなスタイルを生み出しました。
彼はロココ様式の復興と共に製作所のアーカイブをも甦らせました。
マイセンの古文書資料館には実に320の原型が、ロイテリッツの名前とともに記録されています。
製作所が再び世界的な名声を得る契機となった1855年のパリ万博をはじめ
数々の万国博覧会への参加も彼の主導で行われました。


卵型ボックス「楽を奏でる妖精」*世界限定25点*
品番:52774/27A184、高さ:約16cm
卵型ボックスに、横笛を吹く妖精を描いた作品。
珍しい黒の地色に白い顔料を薄く塗り重ねるリモージュ風絵付で、草花や妖精の羽が繊細に描き分けられています。

卵型ボックス「花の肖像画」*世界限定50点*
品番:52774/208784、高さ:約16cm
この花絵付の手法は、カミーロ・マルコリーニ伯爵(1739-1814)がマイセン磁器製作所の総監督であった時代に生まれました。
美しい花々が艶消しの金の地に描かれ、ロココ様式の猫脚が華麗な雰囲気を高めています。マイセン珠玉の逸品です。

卵型ボックス「瑠璃柄」
品番:52774/101470、高さ:約16cm
「王の青」と呼ばれる高貴な瑠璃色の地色に、金彩が施された白磁の窓枠を取り、
そこにマイセン伝統の美しい花絵付を描きました。

卵型ボックス「天使の戯れ」*限定15点*
品番:52774/27A037、高さ:約16cm
若きマイスター、マルティナ・スツェーアが愛らしい絵付をデザインしました。
彼女の作品の特徴である繊細な人物画と、優しい色合い、そして豪華な金彩がこの小さな作品に凝縮されています。




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