国立マイセン磁器製作所「パウル・ショイリッヒ」特別展のご紹介
国立マイセン磁器製作所では、
20世紀初頭に活躍したアーティスト、パウル・ショイリッヒの特別展が
3月6日から翌年の2月21日まで開催されます。
ショイリッヒ没後75周年を記念した特別展で、
個人の収蔵品も含め数多くの作品が展示されるようです。
ショイリッヒは磁器という素材を熟知し、
内面からあふれ出るような力とダイナミックな表情をその彫像に与えたことが、
彼の真骨頂といわれています。
彼の作品には活力があり官能的でもあり、独特な魅力があります。
機会がありましたらぜひご覧ください。
パウル・ショイリッヒ(1883-1945)
20世紀初頭、国立マイセン磁器製作所は、
最高責任者であったマックス・アドルフ・プファイファー(1875-1957)の指揮のもと、
当時著名だった何人かのアーティストと緊密な協力関係を築きました。
その一人、パウル・ショイリッヒも1913年から1933年まで、
自由に制作するアーティストとしてマイセンで活躍しました。
作品保管庫に保存されているショイリッヒの制作モデル「102」という数字は、このアーティストと
マイセンの実りの多いつながりを示すだけでなく、
20世紀初頭のショイリッヒが最も創造的であった期間を
あらわしています。
彼の彫像は18世紀の伝統の本質をとらえながら、アール・ヌーヴォー、アール・デコ様式の新しい時代の到来を告げるものとして
知られています。ショイリッヒは、特にロシアバレエの影響を強く受けてさまざまなシーンを人形にしていました。
また、「アマゾーネ&キューピット」「誘拐」「扇を持つ婦人」「落馬する婦人」「ソファーに横たわる女性(通称:休む人)」、
そして「女性と雌鹿」の6作品は、1937年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞しました。