MEISSENメモ(78):人形「天使」のご紹介
人形「天使」をご紹介します。
マイセンでは、新古典主義(18世紀半ばから19世紀にかけて栄えた美術様式)の頃に、
ギリシア神話の天使をモチーフにした人形が作られました。
造形家、ハインリッヒ・シュヴァーベが作り出した天使たちは、愛のあらゆる場面にいる神をユニークに表現しています。
例えば燃えるような恋心は炎を燃え上がらせ、また壊れた心は鉄を鍛える姿で表し、愛を確かなものにするなど、
ユーモアが感じられる逸品です。
そもそも天使、エンジェルという言葉はギリシア神話の「アンゲロス」(メッセンジャー)という言葉に由来しています。
神の言葉を携えて人間の世界にやってくる天使のイメージは美術の中でもひとつのジャンルを築きました。