MEISSENメモ(61):絵柄「ブルーオーキッド」のご紹介と、「染付」について
絵柄「ブルーオーキッド」のご紹介をいたします。
蘭の花をブルーの染付で流麗に描いた「ブルーオーキッド」。この絵柄は、今から約40年前、1977年にハインツ・ヴェルナー教授によって「人間と自然への慈しみ」をテーマに作り出されました。淡いパステル調から深い青まで、様々な色調のニュアンスで描かれた蘭の花と、枝の上の細かい筆使いが印象的です。マイセンを代表する染付には1739年に誕生した中国写しの「ブルーオニオン」がありますが、「ブルーオーキッド」は高い絵画性が特徴です。「藍色」の世界は、日常使いにも贈物にもおすすめです。
「染付」について
「染付」は中国や日本から伝わった技法で、王侯貴族が憧れた「藍色」の世界です。絵付には大きく分けて「下絵付」と「上絵付」があり、「染付」とは「下絵付」のことで、釉薬をかける前に絵付をします。下絵付は、約900度で行なわれる「素焼き」の後に行なわれます。多孔質のレンガのような生地に絵付するため、顔料は一気に滲みこみ一度描くと二度と修正はできません。息をつめるような緊張感の中で細密な文様が施され、非常に高い技量が必要とされます。絵付後、釉薬をかけて約1400~1450度で「本焼成」すると、輝くような色合いが生まれます。染付のブルーと白磁の調和の取れた美しさは、歳月を超え根強い人気を保っています。
代表的な絵柄
1739年にクレッチマーが中国写しの染付の技法を生かして完成させた「ブルーオニオン(青いたまねぎ模様)」。この呼称は、柘榴(ザクロ)を玉ネギと間違えたため、という説明が定説になっています。中国のお皿に写実的に描かれた柘榴は、マイセンでも初期の頃には忠実に真似られていました。しかし、それもつかの間、見慣れぬ果物は馴染み深い玉ネギに姿を変え、桃のような果物、そして竹がバランスよく配置されることになりました。 組み合わされた数の神秘と共にこの図柄そのものの中にも、中国伝来のおめでたい「象徴」が描かれています。
蘭の花をブルーの染付で流麗に描いた「ブルーオーキッド」。1977年にハインツ・ヴェルナー教授によって「人間と自然への慈しみ」をテーマに作り出されました。淡いパステル調から深い青まで、様々な色調のニュアンスで描かれた蘭の花と、枝の上の細かい筆使いが印象的です。オニオン」があり、高い絵画性が特徴です。
マイセンで通称「ワインリーヴ」として親しまれている絵柄「常緑のぶどうの輪飾り」は、1817年にヨハン・ザミュエル・アルンホルトがデザインしました。使いやすく実質的な柄として、ドイツでも圧倒的な人気を誇っています。常緑のブドウの葉は忠実や幸運の象徴。あらゆる食卓に爽やかな風を運びます。
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