新しい発想で作り出した彫像「見ざる、聞かざる、言わざる」をご紹介します。
次代のマイセンを担う造形家、マリア・ヴァルターによる
新しい発想で生み出された三猿の彫像をご紹介します。
東洋の三猿に出会ったヴァルターは、今までの表現とは違い、
異なる種類の猿を縦に積み上げて互いの目や耳をふさがせました。
これには既存の「悪を見ざる、聞かざる、言わざる」ではなく、
確実に「見て、聞いて、行動しよう」というヴァルターのメッセージが
込められています。
見ることができないため、進む道がわからずしゃがんでいるゴリラ。
聞くことができないため、何も伝えられないマンドリル。
そして一番上のコビトキツネザルは、大きな目で全てを見て、
自分が事を難しくしてしまったために、手で口を押さえ黙っています。
これらのユニークな相互作用がこの彫像に新鮮な印象を与えています。
マリア・ヴァルター/Maria Walther
造形の名手、マリア・ヴァルター。1988年生まれ。
ヴァルターは、サービス造形職業専門学校で学んだ後、
モードファッションの裁縫師になるための教育を受けました。
その後デザインへの情熱に気付き、バイエルン州へ向かい職業専門学校や
製品デザイン専門学校で教育を受け、製品デザイナーの州の資格を取得しました。
自動車産業で経験を積んだ後、2013年にマイセン磁器製作所に入った異色の存在で
トップアーティスト、ヨルク・ダニエルチュクの門下生となりました。