古都「ローテンブルク」をご紹介します。
マイセンのイヤープレート2022年のモチーフとなった古都「ローテンブルク」。
ドイツの人気観光スポット、ロマンチック街道沿いにあり、1000余年の歴史を誇り中世の世界を垣間見ることができる街です。
約500年の歴史をもつ「ライターレスマルクト」は、ドイツでも指折りの伝統的なクリスマスマーケット。
中世の街並みを背景にクリスマスで彩られた街は、おとぎの国のようです。
人々はドイツの冬の風物詩「グリューワイン」(ワインにスパイス、フルーツやシロップ等を入れて温めて飲むホットワイン)を
片手に楽しみます。
マイセン磁器のタンブラーは、「ワインカップ」とも呼ばれ、磁器のカップでワインを飲み温まることが習慣になっています。
2022イヤープレート「ローテンブルク」
品番:54624/76A027、径:約27.5cm(プレートハンガー付)
ワインカップ(タンブラー)
MEISSENメモ(91):マイセンの偉大なアーティスト、ヘンチェルのご紹介
マイセンの偉大なアーティスト、ヘンチェルをご紹介します。
19世紀後半、アール・ヌーヴォー様式の頃にマイセンで大活躍した
偉大なアーティスト、ユリウス・コンラート・ヘンチェル。
この時代の芸術家は他で名を成して、マイセンによばれた人が多かったのですが、
ヘンチェルはマイセンの町に生まれ、マイセン製作所の養成学校で学んだ
生粋のマイセン人です。
当時すでに200年の伝統を持ち、クラシックな磁器を作り続けていたマイセンに、
彼はアール・ヌーヴォー様式の新風を吹かせ、多くの愛らしい子供の人形を
作りあげました。
子供のあらゆる姿、しぐさ、表情を生き生きととらえ独自のスタイルを確立しました。
その代表作である「ヘンチェルの子供たち」は、今なお世界中のファンに
愛されています。
来年は生誕150周年。マイセンでは記念の特別エディションが発表されました。
MEISSENメモ(90):幸福の象徴、人形「パゴダ」のご紹介
幸福の象徴、人形「パゴダ」をご紹介します。
頭と手がゆるやかに動く「パゴダ」。頭はうなずくように前後に動き、手は手招きするように動く珍しい人形です。
この東洋人のような個性的な作品の原型は1740年、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーとヨハン・フリードリヒ・エベラインという
初期のマイセンの天才的な造形家によって作られました
本来、パゴダとは仏塔のことですが、18世紀中頃に中国趣味(シノワズリー)がもてはやされた頃のヨーロッパでは、
東洋を象徴する建築物を表すと考えられていました。
この人形が典型的な東洋のイメージを表現していたために「パゴダ」の名称がつけられたとされています。
衣装の絵付は天才的な絵付師、ヨハン・グレゴリウス・ヘロルトが「インド文様」と呼ばれる東洋的な柄を考案しました。
また恰幅のよいお腹には、中国から伝わった布袋様の人形にも影響を受けたというその片鱗を見ることができます。
神聖ローマ帝国のプロイセン王、フリードリッヒ2世は特にこの人形を好み、マイセンに10体以上注文して、
それらは現在もドイツのサンスーシー宮殿に展示されています。
「憂いがない」という意味の「サンスーシー(無憂宮)」は、王の夏の離宮として1747年に建てられました。
ヴェルサイユ宮殿にも匹敵するロココ様式の宮殿で、「音楽の間」や中国式のあづまやなど、
趣味豊かな王を彷彿とさせる作りとなっています。
特に福々しいこの人形は「憂いを晴らす」のに最適だったようです。
(*人形「パゴダ」は作られた時により衣装の色・柄が異なり、サイズも数種あります。)