椿が結ぶ日本とマイセンをご紹介します。
安永年間(1772~1780)、長崎の出島に滞在していたスウェーデンの学者、トゥーンベリによって、
1776年に日本から送られた椿が、1801年、ドレスデンの宮廷に献上されました。
その椿は約240年を経た今もドレスデン近郊のピルニッツ宮殿にある
椿のために作られた巨大な可動式の温室で大切にされています。
かつて1905年、極寒のなか椿を温めるために使用した暖房機器が元で火事が起こりましたが、
小屋にかけた消火水が凍り、椿はその氷の壁に守られて奇跡的に無事でした。
毎年2~4月にはたくさんの艶やかな花を咲かせ、現在では高さ約9mまでに成長しました。
マイセンの絵付師たちは、日本から贈られたこの椿の花に魅了され、さまざまな椿を描いています。
◆マイセンの「椿」
MEISSENメモ(93):王侯貴族の宮殿を照らした逸品
「シャンデリア」のご紹介
王侯貴族の宮殿を照らした逸品「シャンデリア」をご紹介します。
マイセンのロココ様式を象徴する逸品「シャンデリア」。
オリジナルはマイセン初期の天才造形家、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(1706-1775)によって、
5 年の歳月をかけて制作されました。
音楽を奏でる天使や小鳥たち、そして緻密に作られた花々の立体装飾。
それぞれのパーツを歪みなく焼成するには高い技術が必要で、現代のマイセンであっても制作には約2年かかり、
受注制作のみとなる非常に稀少価値の高い作品とされています。
18世紀の宮殿を照らした「白い金(白磁)」の輝きとともに、王侯貴族のざわめきが聞こえてくるようです。
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MEISSENメモ(92):古都「ローテンブルク」のご紹介
古都「ローテンブルク」をご紹介します。
マイセンのイヤープレート2022年のモチーフとなった古都「ローテンブルク」。
ドイツの人気観光スポット、ロマンチック街道沿いにあり、1000余年の歴史を誇り中世の世界を垣間見ることができる街です。
約500年の歴史をもつ「ライターレスマルクト」は、ドイツでも指折りの伝統的なクリスマスマーケット。
中世の街並みを背景にクリスマスで彩られた街は、おとぎの国のようです。
人々はドイツの冬の風物詩「グリューワイン」(ワインにスパイス、フルーツやシロップ等を入れて温めて飲むホットワイン)を
片手に楽しみます。
マイセン磁器のタンブラーは、「ワインカップ」とも呼ばれ、磁器のカップでワインを飲み温まることが習慣になっています。
2022イヤープレート「ローテンブルク」
品番:54624/76A027、径:約27.5cm(プレートハンガー付)
ワインカップ(タンブラー)