デジュネセット「カサノヴァ・インコグニート」のご紹介をします。
17-18世紀のヨーロッパにおいて、コーヒー、紅茶、そしてカカオを使った飲み物は最高の贅沢として知られていました。それを味わうため、磁器は急速に発展していきます。優れたフォームと絵柄が次々に生まれ、宮廷の話題を独占していました。本作品は、ホットショコラを味わうための、そうした希少なデジュネのセットです。タイトル名の「カサノヴァ・インコグニート」とは、「お忍びのカサノヴァ」という意味。その名のごとく往時の伊達者、ジャコモ・カサノヴァゆかりの風景が細密に描かれています。ジャコモ・カサノヴァ(1725-1798)はヴェニスに生まれ、マイセンゆかりのドレスデンでも数年を過ごしました。ここに描かれた美しい風景は、カサノヴァが生涯愛し続けたと言われるものです。(商品番号:297380/C5508)
*マイセンのティーとコーヒーのデジュネセットもご紹介します。
素晴らしい貼花で覆われたこのアンサンブルは、汲めども尽きぬ自然の創造力が科学と芸術に結びついた様を見せています。植物と昆虫という自然界の共生が、磁器絵付と造形技術の実り豊かな対話として示されているのです。正確に観察された自然が、フォームと色彩のうちに完璧に反映されています。このような作品は、マイセンでは1740年以来作られてきました。繊細な表現の手本となったのは、マリア・ジビラ・メーリアンがすでに17世紀末頃著していた蛾類・蝶類の変容についての研究に見られるグラフィックな挿絵でした。本作品ではマイセン磁器製作所の芸術がまったく自然な形で一体化しています。マイセンを愛して下さる方々にとって、大きな「目の楽しみ」となることでしょう。(商品番号:20A084/C8201、世界限定50点)
ドレスデン芸術アカデミーの教授で、銅版画収蔵館の館長であったルードヴィッヒ・グルーナーが、1861年に考案したデザインを参考に作られた作品。オリジナルは1862年のロンドン万博でゴールドメダルを授与されています。アウグスト・ロイテリッツによるエンパイアー様式のサーヴィスフォームが映える芸術的な仕上がりです。春を告げる「スズラン」は、幸福の訪れを象徴しています。(商品番号:233182/S0912、世界限定:25点)
MEISSENメモ(31):マイセン「宮廷の恋人達」群像シリーズのご紹介
「宮廷の恋人達」群像シリーズのご紹介をします。
これらの人形は、マイセン初期の偉大な造形家、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーが作り上げました。クリノリンスカートと呼ばれる腰の張ったスカートを身に付けた貴婦人と恋人の姿を華麗に表現し、18世紀の宮廷の風景を彷彿とさせるものです。当時流行した装束がわかることから、文化史的にも貴重な作品と呼ばれています。愛を語り合うマイセンの群像は、昔も今も変わらない恋人達の姿を伝えています。
*(上左)群像「宮廷の恋人達」、品番:73067/900300、高さ:21cm、(上右)群像「スペインの恋人達」、品番:73015/900300、高さ:27cm、(下)群像「スピネット前の恋人達」、品番:73013/900300、高さ:16cm
MEISSENメモ(30):マイセンの人形のご紹介
冬の子供を表現した珍しいマイセンの人形のご紹介をします。
1月のマイセンは日本よりもかなり寒く、深夜から明け方にかけてはマイナス10~15度になることも珍しくありません。この数年は温暖化の影響で、雪が少ないようですが、それでも冬の子供たちの遊びに雪は欠かせません。そこで今回は、冬の子供を表現した珍しいマイセンの人形をご紹介します。作者はマイセンのアール・ヌーヴォーを代表する造形家、アルフレッド・ケーニッヒ。いずれも20世紀初頭に原型が作られました。子供たちを観察する優しいまなざしが特徴です。
*人形「雪靴を履いた少女」は、「マイセン倶楽部」が会員様に毎年お送りしているクリスマスカードの2015年度版の表紙の絵柄になっています。
*「マイセン倶楽部」は、マイセンの魅力を皆様にお伝えするため、本国ドイツの情報はもちろん、日本事務局による独自のサービスや活動を行っています。マイセン倶楽部の内容や入会のご案内につきましては、コチラをご覧ください。