MEISSENメモ(45):美術様式から見たマイセン磁器、「自然主義」のご紹介

設立以来、時代ごとに新しい様式を取り入れてきたマイセン。その作品群は、約23万種類にのぼり「様式の宝庫」ともいわれています。
今回は、「自然主義様式」を取り入れたマイセンの作品をご紹介します。「自然主義」は19世紀後半の様式で、ありのままの自然の姿を忠実に再現するのが特徴です。マイセンでは、ユリウス・エデュアール・ブラウンスドルフ教授(1841-1922)に始まりました。1862年からマイセンの絵付師として活躍し、1890年にマイセンの養成学校の教授となったブラウンスドルフ。自然主義と印象主義の中間をいくようなタッチに特色があり、その微妙な色合いと流暢な筆の運びは、次代のマイセンに多大な栄光をもたらしました。花や果物を描いたプラークや花瓶、テーブルウェアなどがあります。

花瓶「自然主義の花絵付」

花瓶「自然主義の花絵付」*世界限定25点
マイセンに新古典主義の時代を拓いた造形家エルンスト・アウグスト・ロイテリッツのフォームに自然主義の手法で花を描きました。ロココの反動ともいえる新古典主義においては、厳格なギリシア・ローマ様式が尊ばれましたが、本作品では優しい趣の花絵付が新古典主義の厳格さを和らげているところに特色があります。(品番:50438/25A061、高さ:46cm)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
蓋付花瓶「自然主義の手法による花と果物」

蓋付花瓶「自然主義の手法による花と果物*世界限定25点
描かれている花と果物は自然主義の様式によるもので、息をのむほどの自然描写により、非常に芸術的な作品となっています。つぼみ、花びら、葉、それらは朝露をたたえ、炎をくぐったとは思えないほど瑞々しく繊細です。マイセン花絵付の集大成といえるでしょう。(品番:51114/25A059、高さ:53cm)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
額装プラーク「自然主義のバラ」

額装プラーク「自然主義のバラ」
ユリウス・エデュアール・ブラウンスドルフ教授が生み出した、自然主義の絵付技法を踏襲。絵画のようなデッサンや色彩に陰影をもたらす顔料の扱い方など高度で繊細な技法すべてに精通したマイスターだけが描ける名品です。(品番:58263/253601A、額装サイ:45×56cm)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ヒルガオ」の花が描かれた、プレートとコーヒーカップ&ソーサー

「ヒルガオ」の花が描かれた、プレートとコーヒーカップ&ソーサー
「自然主義」という手法をもたらしたブラウンスドルフ教授の影響で生まれた絵柄です。白磁に白い花を描くことは至難の業と言われていますが、中でもこの「ヒルガオ」の花を描くには非常に高度な技術が必要です。水彩画を想わせるタッチが新鮮な作品です。(プレート/品番:252510/23501、径:18.5cm、コーヒーカップ&ソーサー/品番:252510/23582)
 
 
 
 
 
 
 
 
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。
 
<マイセンの養成学校について>
国立マイセン製作所の付属学校です。絵付師、ヨハン・グレゴリウス・ヘロルドが前身を作り、ザクセンの皇太子クサーヴァーが製作所直轄の学校として1764年に設立しました。以来、マイセンで働く人はごく少数の例外を除いて、全員この学校の出身者です。競争率は年によって異なりますが、平均15~20倍と狭き門となっています。養成学校の生徒たちは、手描きによる磁器絵付師の職を身につけるために自然をお手本にしています。鳥、果物、花のデッサンを繰り返すことによって、高い描写力が生まれるため、生徒たちは1年間全く磁器に触れることなく、ひたすらデッサンの修行を積みます。ここで3年半学び、成績がよければマイセンの製作所に入り、更に実習を続けることが許されます。
 
*「マイセン倶楽部」の会員様には毎年11月頃に、この養成学校の生徒たちが描いた作品をテーマにした「マイセンカレンダー」(有料)をご案内しております。
*「マイセン倶楽部」については、マイセンサイト「マイセン倶楽部」 をご覧ください。

MEISSENメモ(44):美術様式から見たマイセン磁器、「歴史主義」のご紹介

美術様式から見たマイセン磁器、「歴史主義様式」のご紹介をします。
設立以来、時代ごとに新しい様式を取り入れてきたマイセン。その作品群は、約23万種類にのぼり「様式の宝庫」ともいわれています。今回は、「歴史主義様式」を取り入れたマイセンの作品をご紹介します。「歴史主義」は、19世紀の様式で、ギリシア・ローマ、ロココ、ジャポニズムなど過去のさまざまな様式が渾然一体となっているのが特徴です。マイセンでは、19世紀半ばに起こり、ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココ、新古典主義が再び取り上げられ、それらが豪華絢爛に結びつけられた点に大きな特色があります。当時のヨーロッパは多くの陶磁器メーカーが誕生しており、マイセンも存亡をかけて魅力的な作品をつくり続けなければなりませんでした。そこで、さまざま様式を組み合わせた「様式の饗宴」ともいうべきスタイルが生まれました。代表作として、「宝石箱」(復刻版)をはじめ、花と果物が描かれた花瓶、華麗なコーヒーセットや飾皿などがあります。

宝石箱(復刻版)

宝石箱(復刻版)
この宝石箱は1893年のシカゴ万国博覧会に出品されたルードヴィヒ・シュトルムの作品をオリジナルとし、国立マイセン磁器製作所により復刻された、歴史主義様式の代表作です。絵柄と装飾には、細部に至るまでシンボリックな意味合いが与えられ、深遠なる世界が表現されています。胴の部分にはリモージュ画が描かれ、縁の部分には重厚な金彩装飾が施されています。中央にはめ込まれた磁器プレートの絵柄は、パト・シュール・パトという高度な技術を用いて描かれた非常に繊細なものです。頂部の装飾は「ジュノー(天の女王のシンボル)とジャック(満点の星空のシンボル)」と題されています。この作品に施された絵柄と装飾には、細部に至るまでシンボリックな意味合いが与えられ、深遠なる世界が表現されています。例えば、正面に描かれたアフロディーテ(ヴィーナス)は、愛と実り、純粋と美の象徴。その横に描かれたアモールの持つ鏡は、虚栄心や独断、自己認識を意味し、装飾すべてが神話的な意味を持っています。この復刻には、多くのアーティストたちの力が結集され、完成までには数年の歳月を待たねばなりませんでした。こうして甦った宝石箱は、紛れもなく第一級の、類い稀な芸術品といえるでしょう。(商品番号:81575/290000、高さ:80cm、幅:50cm、奥行:36.5cm)
 
*パト・シュール・パト
19世紀にフランスのセーブル窯で生まれ、たちまちマイセンに伝って発展した特殊技法。この技法は、磁器の下地に筆と特殊な道具を使い極めて細かく砕かれた白い磁土をのせていくものです。塗り重ねる厚さにより表情は変化し、薄く塗られた部分は透明度を増して輝き、厚く塗られた部分は白く見えるといった効果があります。この特殊技法は、現在ではごくわずかな熟練の絵付師しかできないものです。
 
花瓶

花瓶
マイセンならではの、花と果物が描かれた花瓶。白磁に花とみずみずしい果物が美しく輝いています。果物文様は、マイセン磁器の数ある絵付の中でも特に人気のある柄といえるでしょう。18世紀の初めから今日まで、その高い芸術性により、絵画のような感覚で鑑賞され、収集されてきました。もともと、このような果物文様は、オランダやフランドルの絵画から習得されました。みずみずしさ溢れるその一つひとつから、まるで今にも果汁がしたたるかのような印象は、オランダの静物画に特徴的です。高いデッサン力は光と影の効果を生み出し、磁器に絵画的な奥行きを与えています。(商品番号:50398/242410、高さ:40cm)
 
 
 
 
 
 
コーヒーセット

コーヒーセット
第二ロココ様式と伝えられる、華麗なセットです。フランス宮廷の伝統と、マイセンらしさが見事な調和を見せています。マイセンで通称「第二ロココ」といわれる時代は1851年~1900年頃にあたります。1870年頃からは自然主義的な手法も生まれ、再び人気を得ていた歴史主義やルネサンス、バロック様式の重厚さに優しい趣きを添えました。マイセンには珍しい装飾の仕方で、一見ねじれて見えるロカイユ装飾のような窓枠の中に色鮮やかな花絵付けが豪華に施されています。(商品番号:251591/07582/24T)
飾皿

 
飾皿
マイセンの歴史主義の特徴の一つとして、絢爛豪華な装飾があげられます。1827年にハインリヒ・ゴットリーフ・キューンによって、上絵付後の焼成に耐え、研磨の必要のない金が生れたことも大きな影響を与えました。このような飾皿を城に飾らせることは、当時の王の権力の象徴でもありました。ロココ芸術の影響を受けた花絵付と鮮やかな色が「歴史主義の極み」ともいうべき金彩装飾によって、より一層輝きを増しています。花柄との色の対比、豪華な金彩、バロック的な重厚さの中にも、すでにロココへの移行が感じられます。(商品番号:左54130/102099、右54130/253086、径:各約30cm)
 
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。

MEISSENメモ(43):美術様式から見たマイセン磁器、「ビーダーマイヤー様式」のご紹介

美術様式から見たマイセン磁器、「ビーダーマイヤー様式」のご紹介をします。
設立以来、時代ごとに新しい様式を取り入れてきたマイセン。その作品群は、約23万種類にのぼり「様式の宝庫」ともいわれています。今回は、「ビーダーマイヤー様式」を取り入れたマイセンの作品をご紹介します。1815年から48年頃の様式で、作家ヴィクトール・フォン・シェッフェルが作りだした、ビーダーマンとブンメルマイヤーという人物像により名づけられました。「ビーダーマイヤー」は、当時の政情不安定な時代にあって、家庭の中に平和を見出そうとした「市民」の様式です。マイセンでは宮廷から裕福な市民階級へと愛好者が移り始めました。小さなことに幸せを見出そうとする市民の願いを表現した代表的な絵柄として、「バラ」や「小花」、愛の絆を表す「花綱」や「リボン」などがあります。




*マイセンの「バラ」について
「バラ」はドイツ人がこよなく愛する花であり、マイセンの花絵付を代表する絵柄です。ビーダーマイヤー様式の時代に生まれてから、今日まで親しまれています。質実でありながら優美なその姿は、おもてなしの席に最適です。「バラ」はギリシア・ローマの古代文明時代から「美」や「真実」の象徴として愛されてきました。ヨーロッパでは特にキリスト教の聖母マリア信仰において 「永遠の愛」を表し、以来人生のさまざまな出来事で重要な意味をもつようになりました。誕生、成人、婚約、結婚、そして死においてもバラは色を変え、形を変えて私たちに寄り添います。
 
*「小花」について
「小花」や、結婚式のヴァージンロードに散らす花をイメージした「散らし小花」は、愛と平和の象徴としてこの時代に愛好されていました。
 
*「花綱」について
色とりどりの花や葉、果物、布などをからませて綱のように弧を描かせた装飾です。リボンが結ばれている場合が多くみられます。
 
*「リボン」について
リボンは人と人を結び合わせます。そして一旦ほどかれたら二度と、まったく同じに結ぶことはできないので、ビーダーマイヤー様式においては、結ばれたリボンが人々の愛情や絆を象徴するものとして、作品に多く用いられました


*マイセンの製品は、マイセンオンラインショップ や、アマゾン「MEISSEN MANUFACTORY SINCE 1710 」
楽天市場「マイセン磁器日本総代理店」 、または、マイセン リーガロイヤルショップ全国主要百貨店 でお求めいただけます。





  *マイセンの日本公式SNS
オンライン上でもマイセンの世界をお楽しみください。
 



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