300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2015年世界限定作品の中から、デジュネ「アジアの花と鳥絵付」リラ色の地色のご紹介をします。
デジュネ「アジアの花と鳥絵付」リラ色の地色 *世界限定25点
極細の筆でコーヒーサーヴィスセットに繊細に描かれた庭園の光景が明るく輝いています。リラ色の地が、ヨハン・エーレンフリート・シュタットラーの様式で描かれた繊細なモチーフに特別な表現力を与えています。シュタットラーは、1723年、ヨハン・グレゴリウス・ヘロルト(1696-1775)によってマイセンの絵付師に採用される以前から、軟陶(ファイアンス)の絵付師としてドレスデンのエッゲブレヒトでその芸術性を開花させていました。ほどなくして、彼はシノワズリーの専門家になります。
スケッチのような線画、水彩画のような絵付、そして均衡を破る構図によって、シュテットラーは日本の柿右衛門様式に近いと言われています。顔は白いままで、鉄赤で輪郭が取られます。しばしばその背後には生垣や尖塔や建物などが描かれます。
ヨーロッパを離れたことが一度もないのに、シュタットラーの描く中国のモチーフは、非常に「中国的」です。それは、彼が自分なりの加筆をせず、昔の手本に細部まで忠実に描いたからと言われています。人物たちは多くの場合、扇や傘を手に、エキゾチックな花の咲く庭園を散策しています。このコーヒーサーヴィスセットでは、人々は鳥を飼い、育て、餌を与えています。東洋では、鶴は長寿、菊は生命力、牡丹は女性的なものの象徴とされています。この作品においては、飛び交う鳥たちや咲き乱れる花々が真の生きる喜びを表現し、それを輝くリラ色の地、絵付の力強い朱色、深い青紫が強調しています。このサーヴィスセットは、日常生活においてコーヒーをゆっくり楽しむことで少し休み、貴重な作品を楽しむよう誘っているのです。(商品番号:396484/C1006)
MEISSEN 2015年世界限定作品:プラーク「シジュウカラと昆虫」と「カワセミと昆虫」のご紹介
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2015年世界限定作品の中から、プラーク「シジュウカラと昆虫」と「カワセミと昆虫」のご紹介をします。
プラーク「シジュウカラと昆虫」 *世界限定75点
プラークの中央に、勇猛果敢に昆虫を捕らえようとするシジュウカラが2羽描かれています。巣の中の12羽の雛たちのため、そのくちばしに餌を与えるため、色の美しいこのドイツの鳥たちが休む暇はありません。好奇心旺盛で頭が良く、適応力をもつシジュカラは人間を恐れず、よく私たちの庭を訪れます。きっと彼らはマイセンの絵付師のところにも舞い降り、生き生きとしたその姿を観察させたことでしょう。このシジュウカラたちは、それほど自然に、まるで今私たちが窓から動きを見ているかのように、描写されています。木の枝がプラークの枠の部分に様式的に描かれ、この小さな瞬間描写にさらなる魅力を与えています。枝と葉にはプラチナが加えられており、それによって日の光を浴びたような輝きが生まれました。私たちのところから飛び去ってしまわない、マイセン鳥絵付の小さな芸術作品です。サイズ:23×23cm、(商品番号:9M008/261784)
プラーク「カワセミと昆虫」 *世界限定75点
マイセンの鳥絵付では、ドイツの鳥の世界がその中心となっています。このプラークで葦の間から今まさに昆虫を捕ろうと身構える華麗な2羽のカワセミは、エキゾチックな印象を与えます。エルベ河の川べりで、磁器絵付師は頭と背と羽がコバルトブルーで、お腹が赤さび色のカワセミを見つけました。カワセミは、くさび形の体に鋭いくちばしをもち、小魚やカニなどを発見すると水中に突撃します。このプラークの中央で、カワセミは、まさに今その敏捷な狩りを始める瞬間にあり、絵付師は臨場感をもってそれを描き出しました。繊細に様式化された枝や葉が磁器の枠に広がりをもって描かれ、葦や葉にはプラチナが施されて、まるで朝日に照らされているようにきらめいています。描かれたシーンがあまりにも自然なので、今にも鳥たちが水に飛び込むのではないかと息をのむほどです。サイズ:23×23cm、(商品番号:9M008/261884)
MEISSEN 2015年世界限定作品:花瓶「夏の香り」のご紹介
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2015年世界限定作品の中から、花瓶「夏の香り」のご紹介をします。
花瓶「夏の香り」*世界限定25点
この限定作品のためだけにロクロで形作られた花瓶のフォームには、300年を越えるマイセンの磁器芸術の粋が集められています。驚くほど自然に描かれた紫陽花が、磁肌から空間へ繋がります。小さな花の一つ一つが手で造形され、大きな紫陽花の花になっていきます。フォームと貼花を結ぶ色合いも洗練されています。通常の人形の絵付と異なり、立体的な貼花は単に彩られることで際立っているのではなく、繊細で自然主義的な絵付によって花瓶本体を完璧なものにしているのです。金彩が、夢のような花に輝きのあるアクセントを与えています。明るさから暗さへと移行するシルバーグレーの地色が花瓶のフォームを引き立てています。それは夏の庭を思わせ、花絵付に一層の魅力を与えています。サイズ:高さ40cm、(商品番号:81634/932C84)