2024年イヤーコレクション」をご紹介します。
毎年発表されるマイセンの「イヤーコレクション」が、全国の主要百貨店やマイセン リーガロイヤルショップ(大阪)で、
9月より順次販売されます。
2021年から新しいシリーズとなったミニ干支は、現代マイセンの若き造形家、マリア・ヴァルターによるデザインで、
毎年異なるマイセンを代表する絵柄が描かれます。
2024年は「吉祥文様」。
干支プレートは、マイスター、エルケ・ダンネンベルクが手掛けるシリーズで、
写真のポジ・ネガフィルムを彷彿とさせるモダンなデザインが特徴です。
またイヤープレートは、ドイツの名所旧跡シリーズ3作目となり、モチーフは「ドレスデン」。
いずれもコレクションする楽しみのある作品です。
マリア・ヴァルター/Maria Walther
サービス造形職業専門学校で学んだ後、モードファッションの裁縫師になるための教育を受けました。その後デザインへの情熱に気付き、バイエルン州の職業専門学校や製品デザイン専門学校で教育を受け、製品デザイナーの州の資格を取得しました。自動車産業で経験を積んだ後、2013年にマイセン磁器製作所に入った異色の存在でトップアーティスト、ヨルク・ダニエルチュクの門下生となりました。
エルケ・ダンネンベルク/Elke Dannenberg
1986年から1990年まで、国立マイセン磁器製作所の養成学校で学び、その優れた才能から1992年に「現代人物画絵付部門」に配属され、偉大なアーティスト、ハインツ・ヴェルナー教授(1928-2019)のデザインによる現代マイセンの絵柄を描くようになりました。ヴェルナー教授の高弟ヴォルフガング・ワックスの指導のもと、1999年から2007年まで絵柄の開発にも携わり、2010年には「マイスター」となり後進の指導にもあたっています。
アンドレアス・ヘルテン/Andreas Herten
国立マイセン磁器製作所で1984年から1988年まで花絵付を学びました。ハインツ・ヴェルナー教授のもとで研鑚を積み、1989年から「芸術の発展をめざすグループ」に参加。チーフデザイナーであったヴェルナー教授の高弟として新しいデザインを共に企画し、プラークなどを多く手掛けるようになりました。1989年、1990年と、ハイリゲンダムで専門教育を修了。以後、専門のデザイナーとしての道を歩み、「波の戯れ」に「ユーゲント」や「青い花」、「ベゴニア」などの魅力的な絵付を発表しました。
*ドレスデン/ツヴィンガー宮殿*
「ツヴィンガー宮殿」はマイセン磁器の生みの親、アウグスト強王によって18世紀初めに建設されました。
ザクセン州の州都ドレスデンにあり、ドイツバロック建築の傑作と言われています。
MEISSEN マイセン:マイセンが描くヨーロッパの名画のご紹介
マイセンが描くヨーロッパの名画をご紹介します。
マイセンの「絵画的絵付」の歴史は古く、1753年に「磁板の上に絵を描く」ことから始まり、
絵付師たちはオランダやイタリアの名画の模写でその手腕を発揮していました。
その後現在の「プラーク」(陶板画)となり、大きなジャンルとして発展してきました。
今回ヨーロッパの名画にインスピレーションを得て、その広がりから斬新な作品が生まれました。
フェルメールやゴッホの名画に、現代マイセンを代表する図案
「アラビアンナイト」や「サマーナイト」が描き加えられた日本オリジナル作品です。
ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer(1632-1675)
見る人の目を捉えて離さない光と影の描写―。17世紀のオランダの暮らしを垣間見るような静かなその画風―。
寡作であったことから、遺された絵画は一つひとつがこの上なく貴重なものとして世界中で高い評価を得ています。
額装プラーク「窓辺で手紙を読む少女(フェルメール)」
日本オリジナル作品*限定25点*
マイセン磁器の生みの親、アウグスト強王のツヴィンガー宮殿(ドレスデン)には
息子のアウグストⅢ世が収集した名画のための「絵画館」があります。
「窓辺で手紙を読む少女」は、まさにドレスデンの至宝。
近年の修復で、後世消されていた天使の絵が出現しました。
本作品ではそこに現代マイセンを象徴する「アラビアンナイト」の図案が描かれています。
品番:96013/930113A、額装サイズ:約61×60.5cm
額装プラーク「真珠の耳飾りの少女(フェルメール)」
日本オリジナル作品*限定25点*
時を超えてこちらを見つめる美しい瞳とその表情が、磁器の上に見事に再現されています。
技法を尽くして黒い地色から浮かび上がる少女と小花を描きました。
品番:96013/930114A、額装サイズ:約61×60.5cm
フィンセント・ファン・ゴッホ Vincent van Gogh 1853-1890)
フェルメールとは異なり同じオランダでも、ゴッホは37年という短い人生に数えきれないほどの作品を描きました。
初期から晩年まで、その画風の変化も注目されています。
生活に困窮し、社会から疎外されたゴッホを南仏の明るい太陽が癒し、特に晩年、色鮮やかな作品が生まれました。
額装プラーク「夜のカフェテラス(ゴッホ)」
日本オリジナル作品*限定25点*
南フランス、アルルの夜のカフェテラス。ゴッホ独特の青と黄色で描き、
そこに「アラビアンナイト」シリーズの「空飛ぶ絨毯」を加えました。
ロマンチックな夜の光景が「アラビアンナイト」の世界と融け合っています。
品番:96013/930112A、額装サイズ:約60.5×60cm
額装プラーク「星月夜(ゴッホ)」
日本オリジナル作品*限定25点*
独特のタッチが印象的なゴッホ代表作のひとつ「星月夜」。
渦巻く夜の空に描かれた月と星のきらめき。そして黒々と立つ糸杉。
マイセンはそこに、シェイクスピアの戯曲「真夏の夜の夢」をもとにした
現代マイセンの名作「サマーナイト」のシーンを加えました。
品番:96228/930111A、額装サイズ:約51.5×60cm
MEISSEN マイセン:新しい発想で作り出した
彫像「見ざる、聞かざる、言わざる」のご紹介
新しい発想で作り出した彫像「見ざる、聞かざる、言わざる」をご紹介します。
次代のマイセンを担う造形家、マリア・ヴァルターによる
新しい発想で生み出された三猿の彫像をご紹介します。
東洋の三猿に出会ったヴァルターは、今までの表現とは違い、
異なる種類の猿を縦に積み上げて互いの目や耳をふさがせました。
これには既存の「悪を見ざる、聞かざる、言わざる」ではなく、
確実に「見て、聞いて、行動しよう」というヴァルターのメッセージが
込められています。
見ることができないため、進む道がわからずしゃがんでいるゴリラ。
聞くことができないため、何も伝えられないマンドリル。
そして一番上のコビトキツネザルは、大きな目で全てを見て、
自分が事を難しくしてしまったために、手で口を押さえ黙っています。
これらのユニークな相互作用がこの彫像に新鮮な印象を与えています。
マリア・ヴァルター/Maria Walther
造形の名手、マリア・ヴァルター。1988年生まれ。
ヴァルターは、サービス造形職業専門学校で学んだ後、
モードファッションの裁縫師になるための教育を受けました。
その後デザインへの情熱に気付き、バイエルン州へ向かい職業専門学校や
製品デザイン専門学校で教育を受け、製品デザイナーの州の資格を取得しました。
自動車産業で経験を積んだ後、2013年にマイセン磁器製作所に入った異色の存在で
トップアーティスト、ヨルク・ダニエルチュクの門下生となりました。