300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2015年世界限定作品の中から、プラーク「シジュウカラと昆虫」と「カワセミと昆虫」のご紹介をします。
プラーク「シジュウカラと昆虫」 *世界限定75点
プラークの中央に、勇猛果敢に昆虫を捕らえようとするシジュウカラが2羽描かれています。巣の中の12羽の雛たちのため、そのくちばしに餌を与えるため、色の美しいこのドイツの鳥たちが休む暇はありません。好奇心旺盛で頭が良く、適応力をもつシジュカラは人間を恐れず、よく私たちの庭を訪れます。きっと彼らはマイセンの絵付師のところにも舞い降り、生き生きとしたその姿を観察させたことでしょう。このシジュウカラたちは、それほど自然に、まるで今私たちが窓から動きを見ているかのように、描写されています。木の枝がプラークの枠の部分に様式的に描かれ、この小さな瞬間描写にさらなる魅力を与えています。枝と葉にはプラチナが加えられており、それによって日の光を浴びたような輝きが生まれました。私たちのところから飛び去ってしまわない、マイセン鳥絵付の小さな芸術作品です。サイズ:23×23cm、(商品番号:9M008/261784)
プラーク「カワセミと昆虫」 *世界限定75点
マイセンの鳥絵付では、ドイツの鳥の世界がその中心となっています。このプラークで葦の間から今まさに昆虫を捕ろうと身構える華麗な2羽のカワセミは、エキゾチックな印象を与えます。エルベ河の川べりで、磁器絵付師は頭と背と羽がコバルトブルーで、お腹が赤さび色のカワセミを見つけました。カワセミは、くさび形の体に鋭いくちばしをもち、小魚やカニなどを発見すると水中に突撃します。このプラークの中央で、カワセミは、まさに今その敏捷な狩りを始める瞬間にあり、絵付師は臨場感をもってそれを描き出しました。繊細に様式化された枝や葉が磁器の枠に広がりをもって描かれ、葦や葉にはプラチナが施されて、まるで朝日に照らされているようにきらめいています。描かれたシーンがあまりにも自然なので、今にも鳥たちが水に飛び込むのではないかと息をのむほどです。サイズ:23×23cm、(商品番号:9M008/261884)
MEISSENメモ(23):マイセンの絵柄「夏の花」のご紹介
マイセンの絵柄「夏の花」のご紹介をします。
今回は、夏の花(絵柄番号:251810)をご紹介いたします。日本でもよく見かけるキンレンカ。種によってナスタチウムやノウゼンハレンとも言われるようです。この絵付は「自然主義的絵付」と言われ、多くの色を混ぜて描く高い技術が必要で、単色で描く花の絵柄番号:040110よりも価格が高い一因になっています。森に囲まれたマイセンの景色のアクセントとなる黄色やオレンジ色が夏の到来を知らせます。
MEISSEN 2015年世界限定作品:花瓶「夏の香り」のご紹介
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
今回は、マイセンの2015年世界限定作品の中から、花瓶「夏の香り」のご紹介をします。
花瓶「夏の香り」*世界限定25点
この限定作品のためだけにロクロで形作られた花瓶のフォームには、300年を越えるマイセンの磁器芸術の粋が集められています。驚くほど自然に描かれた紫陽花が、磁肌から空間へ繋がります。小さな花の一つ一つが手で造形され、大きな紫陽花の花になっていきます。フォームと貼花を結ぶ色合いも洗練されています。通常の人形の絵付と異なり、立体的な貼花は単に彩られることで際立っているのではなく、繊細で自然主義的な絵付によって花瓶本体を完璧なものにしているのです。金彩が、夢のような花に輝きのあるアクセントを与えています。明るさから暗さへと移行するシルバーグレーの地色が花瓶のフォームを引き立てています。それは夏の庭を思わせ、花絵付に一層の魅力を与えています。サイズ:高さ40cm、(商品番号:81634/932C84)