300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
ディッシュ「スワンサーヴィス」*世界限定50点
1737年から1742年にかけて作られたバロック磁器芸術最大の作品「スワンサーヴィスセット」。マイセンの監督官であり、財務大臣であったハインリッヒ・フォン・ブリュール伯爵(1700-1763)の注文で作られたもので、オリジナルは2,000以上のピースから成る壮大なテーブルウェアです。今回はその中から大きなディッシュが、世界限定作品として復刻されました。この大きな楕円形のプレートは、マイセン磁器芸術のすべての観点を一つにしています。中央には、清らかな白鳥が二羽、レリーフで刻まれています。リズミカルな波、貝、葦、そして鷺が回りに配され、左右に伸びた葉のついた芸術的な枝が取手の役割を果たしています。これ以上ない繊細さで描かれたインド文様の花絵付と、ブリュール伯爵の組み合わせ紋章が、惜しげもなく金が施された縁の部分を装飾しています。商品番号:398184/05297、長径:39cm
MEISSENメモ(39):マイセン「スワンサーヴィスセット」のご紹介
マイセンの 「スワンサーヴィスセット」をご紹介します。
「サーヴィスセット」とは、コーヒー、紅茶やディナーを供するための食器セット一式のこと。皿やカップ類だけでなく、ソース入れや塩入れなど、多くの食器を包括しています。マイセンでは、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーが生み出し、ヨーロッパの後の卓上文化に大きな影響を与えました。ブリュール伯爵の注文で作られた「スワンサーヴィスセット」は、エルミタージュ美術館とドレスデン陶磁美術館がその一部を所有していますが、現在では完全な姿でこの2,000ピースを見ることはできません。「スワンサーヴィスセット」は、フランシス・バローの絵画がモチーフになっていますが、伯爵の庭園の噴水や、ブリュールという名前が「湿地」に由来することから、「水」をテーマに、永遠の命の象徴とされるスワン、ガラテア、魚、貝などが立体的に表現されています。「スワンサーヴィスセットがなければ、ロココ時代はまったく貧弱なものになってしまったであろう。」と、有名な磁器研究家、オットー・ヴァルヒャは断言しています。
*白磁の「スワン ホワイト」をマイセンサイト でご覧いただけます。
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。
MEISSEN 2016年世界限定作品:花瓶「海の生き物」
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
花瓶「海の生き物」*世界限定25点
1920年代のマイセンに新風を吹き込んだウィリー・ミュンヒ・ケーへのオマージュとして、1954年に創作されたこの花瓶を、アーティスト、アンドレアス・ヘルテンが彼の様式で装飾しました。「ティル・オイレンシュピーゲル」や「文書保管人リントホルスト」、また「ペーター・シュレミール」のような朗らかでユーモアに満ちた人形で知られるミュンヒ・ケーは、才能ある造形師でグラフィックアーティストでしたが、豊かな自然界に創作のインスピレーションを求めていました。マイセンの古文書資料館には、彼のファンタジー溢れる不思議な鳥やパラダイスの鳥、さまざまな魚や海の生き物のグラフィックが数多く残されています。磁器上で、ケーは、2色か3色といった単純な色の調和から、立体的な造形を成すことに成功しています。アンドレアス・ヘルテンは、ケーのコンポジションにおける効果を利用しました。装飾は、一部は立体的に盛り上がった部分に施され、一部は絵付されています。魚、ヒトデ、カタツムリなどにはすべて、赤みを帯びた色調の挿し色があり、タコに似た想像上の生き物だけが補足的にアクセントとなっています。底部と海藻、サンゴには、この芸術作品にふさわしい、純度の高い金が用いられています。商品番号:50258/266484、高さ:29.5cm