300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
貼花花瓶*世界限定25点
丸みを帯びた優しいフォームに貼り巡らされた小さな花々よりも、この花瓶を美しく飾る生花はないことでしょう。これは、マイセンの色絵用顔料の開発がまだ初期段階に過ぎず、立体的な飾りが主であったマイセン黎明期の芸術的創造物です。ヨハン・グレゴリウス・ヘロルト(1696~1775 )によって16色の焼成に耐える顔料が開発されて初めて、細かな絵付が可能になりました。そしてシノワズリーや港湾風景、インドの花と呼ばれる花文様が描かれるようになりました。それから間もなく、植物学者や昆虫学者がそのエキゾチックな発見を銅版画などに著し、マイセンの絵付師たちに多くの刺激を与えたのです。すでに18世紀にはマイセンは数多くの彩色された銅版画を所有していました。花瓶の上に立体的につけられた花頭が磁肌に描かれた花を開花させ、それによって絵付と造形の芸術が一つになっています。間を飛び交う蝶がアクセントになり、高カラットの金で彩られた縁が芸術的な枯れることない花の輪舞を枠取っています。(商品番号:82800/908284、高さ:26cm)
MEISSEN 新作 ドクター人形「内科医」
マイセン の新作、ドクター人形「内科医」をご紹介します。
マイセンのトップアーティスト、ヨルク・ダニエルチュク氏によるドクター人形が誕生しました。内科医からスタートし、外科医、耳鼻咽喉科医、と続くシリーズ作品です。初年度(2016年)の内科医は、優しい表情が特徴的です。胸元には聴診器、背面には薬草や注射器など、内科医を象徴するものが添えられています。9月より全国の主要百貨店で販売しています。(品番:73618/901300、高さ:19cm)
ヨルク・ダニエルチュク氏
1952年生まれ。1969年にマイセン磁器製作所に入り、造形の修業をはじめる。1973年から活動を開始。1978年に「芸術の発展をめざすグループ」に入り、長年にわたりペーター・シュトラングとの共同作業を行う。同時期、ドレスデンの造形美術大学で彫刻を、その後ハレ・ブルクギービッヒェンシュタインの大学で容器成型を学び、さらに経験を積む。現在は、造形師、デザイナーとして芸術的作品の制作にあたっている。彼のモダンな感性はファッションブランドとのコラボレーションなどでも発揮されている。
*マイセンにはドクターをモチーフとした作品が他にもあります。
手びねり人形 「ドクター」
マイセンのアーティスト、オラフ・フィーバーがデザインしたユーモラスなドクターたち。整形外科、内科、耳鼻咽喉科、眼科、歯科、産婦人科が勢ぞろいしたユニークな手びねり人形です。石膏型を使用せず、手で磁土をこねて作り上げる「手びねり人形」は、豊かな表情が人気です。左から、整形外科医(品番:83345/900300、高さ:8.5cm)、内科医 (品番:83342/900300、高さ:9cm)、耳鼻咽喉科医(品番:83343/900300、高さ:9.5cm)、眼科医(品番:83343/900300、高さ:8cm)、歯科医(品番:83341/900300、高さ:9cm)、産婦人科医(品番:83340/900300、高さ:8cm)
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。
MEISSEN 2016年世界限定作品:花瓶「ベールを持って踊るニンフ」パト・シュール・パト
300年以上の長きにわたり、芸術的な名品を創り続けてきた、国立マイセン磁器製作所―。膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、すでにコレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。 芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
花瓶「ベールを持って踊るニンフ」パト・シュール・パト*世界限定25点
1774年から1792年、フランスからルイ16世にちなんだルイ16世様式がはいってきました。マイセンの磁器芸術もこの様式の典型的な要素を良く伝えています。幾何学的なフォーム、花綱、雷文、メダル型、寓意的な装飾などがこの時代の特徴です。特にエレガントなオブジェとして成功したのが、卵型の花瓶に蛇の取手をつけた1781年頃のヨハン・カール・シェーンハイトの蓋付花瓶です。プットーのような天使と鳩が花瓶の背面に描かれていますが、これはバロック様式の時代にもロココ様式においても好まれたものでした。踊るニンフはそれに続く時代の装飾ヴァリエーションです。ニンフはドレスデンの磁器美術館に所蔵されている花瓶に見られ、おそらくはマイセンのアーティスト、ルードヴィッヒ・シュトルム(1844~1926)に遡ります。シュトルムは1893年のシカゴ万国博覧会で大成功を収めました。高度な技術を要する芸術的なパト・シュール・パト絵付が、重ねづけされたモチーフを浮かび上がらせています。絵付師は繊細な筆運びによって、液体状の磁土を一層ごとに重ねていきます。それによって、動きのあるニンフの衣装の襞やベールの、繊細で自然なレリーフが生まれます。芸術的に形づくられた蛇は、誘惑のシンボルであり、ニンフと関連しています。高価な本体は、立体的な取手やレリーフ、レース装飾、そして絵付と構成的な一致を見せています。300年以上を数えるマイセン磁器芸術の逸品と言える作品です。商品番号:59233/892784、高さ:32cm
【マイセンとフランス宮廷のご紹介】
マイセンとフランス宮廷には深いつながりがあります。マイセン磁器の生みの親であるアウグスト強王の数多い孫の一人、マリア・ヨゼファがルイ15世の王太子に嫁いでいるのです。そして、マリー・アントワネットが嫁いだルイ16世の生母となっています。マイセンとフランスを結ぶ絆はその時に深く、強くなりました。この世界限定作品花瓶「ベールを持って踊るニンフ」パト・シュール・パトも、そのような歴史を感じさせる逸品です。